シャトー・ディケム（Yquem） 1933年-2010年の年代物

1937(MB : 5/5):「非常に良好で、色彩は深い金色もしくは琥珀色。味わいは非常に豊かで、非常に快い熟成香をもち、まだかなり甘口。程よい酸味が味わいに完璧なバランスがもたらします。」

1945（PR：91）：「誰もが認める素晴らしいワイン。残留する強い芳香が、まろやかになりつつあります。」

1959（MB：5/5）：「美しい琥珀色の色彩をもつワイン。強い酸性をもつ、オレンジを想起させる蜜柑色のワイン。深く豊かで快い熟成香とハチミツ香風の芳香をもつ、強い甘味をもち続けて、コクと厚みのある濃縮なワイン。

1967（RP：96）：「端的に言って、ほとんど完璧なワインです。色彩は程よく濃厚な金色を帯びた琥珀色、バニラ、香辛料、ハチミツ、成熟したパイナップル、ココナッツなどの非常に濃厚な芳香が特徴。とろみのある十分に熟成したワインで、芳醇で甘味なのにバランスのあるフルーツの芳香が、口中で徐々に広がり、重量感のある強力なフィナーレで完結します。
2035年まで美味しくいただけます」

1975（RP：99）：「1975年物は、現代の最も壮大なシャトー・ディケム（ Château d'Yquem）となるかもしれません。素晴らしく濃厚で完璧なバランスが特徴のこのワインは、バニラ風味のオークの芳香、トロピカルフルーツ、パイナップル、ハチミツ風味の桃、グリルアーモンドの芳香など、かの有名な香気を放ちます。経験の浅い人には想像に難いフィナーレをもつ強力かつ繊細な驚異的なワイン。
この疑いのないモニュメントのワインは、その真の価値に10年後に評価され直される（完璧レベルに）でしょう。
2005年から2060年の間に味わってください。

1988（RP：99）：「豊満でありながら控えめの芳香が、ココナッツ、オレンジマーマレード、クレームブリュレ、桃、トウモロコシの微妙で濃厚な香りを穏やか、かつ強力に引き立たせます。優れたワインの複雑さとパワーを発散させながら、口内で豊かな味わいが広がります。
エキス分が重く豊かなのに、相対的に軽快なワイン。同種のクリュの最も威厳あるヴィンテージの1つ。
2010年から2070年の間に味わうことが勧められます。

1997（RP：96）：「この驚きのワインは、おそらく1990年以来のこのワインメーカーの最高傑作のワインです。色彩は軽快な金色のイエローで、香はカラメル風味、ハニーサックル、桃、アプリコット、燻製オーク材の素晴らしい芳香を予想させます。濃厚かつふくよかで、控えめな酸味に支えられたこのワインは、シャトー・デッケンの大ヴィンテージです。
2055年までに味わってください。

2001（RP：100）：「軽快な黄金色のこのワインは、ハニーサックルや桃やパイナップルの芳香が特徴。抗しがたい魅力があります。コクがあり、快適な甘さと上品さを備えたこのワインは、純粋でバランスがとれてしかも正確。フィナーレの味わいが1分以上という優れものです。
2001年物は将来伝説的な大物ワインとなるでしょう。
2012年から2075年の間に味わってください。

ロバート・パーカー とワイン・アドヴォケイト/ミカエル・ブロードベント